基武雄の独立開業講座

2004年3月30日

内部告発をすると業界からの信用をなくすという矛盾を考える

各業界で内部告発があり、事件が表に出てきたと言うことは、世間によくある話しです。

内部告発をすると、社内は元より、業界全体から「あいつは、内部告発をした」という目でみられ評判が悪くなります。『悪貨が良貨を駆逐する』とはまさにこの事です。私は、会社が正しい方向に向かって進むように行動することを常に肝に銘じていました。しかし、それを好ましくないと思う人がいるので
す。
特に、食品業界では、「おまえが黙っていれば、出荷できたのに」とか。

その結果、三菱自動車や雪印のようになるということがわかっていても、欠陥商品とか、賞味期限切れ。また、商品と違う生産地区のラベル表示の問題が今も報道されているし、これからも続くことは間違いないでしょう。
　これからも、各業界では、こういう事が起こる（怒る）でしょう。

さて、これからの問題を考えましょう。
1．あなたが内部告発をしたらクビになると同時に会社にいられなくなる場合がある。
2．業界から相手にされないと言うことは、悪く言うと、業界全体が、悪党企業と考えた方がいい。自分以外は、すべて敵であると考え、プロレスで言うところのバトルロイヤルなのです。
3．社内であなたの味方をする人は、ほとんどいない。心の中で応援している人はいるが表には出てこない。
4．クーデターと勘違いされるが社内では、「これ以上続けると倒産するよ」と危機感を煽れ。但し、前後不覚に陥るな。
5．特に、若い社員からは、なんのことだかわからないというような顔をされる。
若い社員は、会社の歴史や状況把握ができていないので、誤解をされる場合がある。また、「現状のままでも問題がないではないか」と、トンチンカンな事を平然と言う。

6．内部告発をする際には、一匹狼的な人でないと、すぐに潰される。当然、裏切りもある。
7．日本一、正義感が強くなければいけない。
8．社長自ら辞職し、退職金を貰って逃げ出す。こういう状況や同じような状況になった場合を想定した行動をとる必要があると思います。これは、会社が倒産した状況と、会社や業界全体から阻害された模擬実験を急遽行ってください。
業界全体からの信用をなくすと、仕事的には、大きな打撃を受けるわけです
が、過去の事例を参考にしながら、新商売が考えられると思います。ともかく、分析をしてみる。

常に、最悪な現状を模擬実験して、出来る限りの観てください。その中から、意外にも、あまりにも簡単な商売が見つかるはずです。
これは、温度差で観た結果からふと気が付くのです。常に、厳しい状況、最悪な状況から観たときに、温度差を感じるのです。

■内部告発をしてクビ、あるいは、退職しなければならない状況になったら・・・

1．同業者にミスチェックマンという仕事を売り込むという仕事を考える。しかし、これは、産業スパイや秘密漏洩的な状況が考えられるので注意すること。自分は、「正常」と思っても、他人、特に同業者は理解してくれない場合がある。

2．各業界で、居づらくなった人たちとのコンタクトを試みる。これは、業種が違うと大変だろうが、ここが、「人生の棚卸し」の実績がものをいう。同時に、人脈名簿を確認すること。具体的に、誰になにを依頼するのか。

3．これから、起きるであろう、危機管理を想定して各企業に売り込む。
「私は、報道された○○会社の内部告発をしました・・・。」探偵事務所で調べてもらっても構いません。と、ともかく素性だけは、はっきりさせること。

4．また、社内に残ることが出来ても、表には新たなる派閥人事、報復人事、
水面下には社員からの疎外感（妬みは水面下と表面に出てくる）。すぐにわかる。あなたに対しての目つきが、今まで以上にはっきりしてくるから。

5．ともかく、正義感を貫くこと。今の日本人には欠落している。当初は、厳しい状況だろうが、きっと拾う神が現れる。それも、「瀕死の重体か」、「資金的にこれで終わりじゃないか」というときである。但し、よくその人の目つきを見抜くこと。

6．社外に放り出されたら、どんなことをしてでも食いつなげ、就職活動も楽しいですよ。内部告発という実績をもって、各社の人事部や社長に会え。

どこにいけばいいのかを体が教えてくれるから心配するな。但し、電車代だけは、忘れないように。くたくたになるまで、就職活動をすると、返り討ちに会う場合があるから、落ち着くまでは、すべてに神経を使うこと。また、借金取りではないから
自宅までは、追っかけては来ないと思うので安心して寝てください。
そして、また、「今日も１日、日本１位の正義感をしょって、就職活動をしよう」と心に気合いを入れてください。

　7．絶対に短気にならない。常に冷静でいること。敵と身方を区別すること。孤独に耐える練習をすることが大事です。これが非常事態に備えるための精神的な訓練のひとつです。他人の自分の精神状態をも分析してみてください。

意外なところから声が掛かりますよ。